生息分布から見た貝類

分布図内のイラスト及び説明文をクリックすれば、確当した『種』の画像が開きます。
Aゾーン
Littorinopsis miodelicatula Oyama (ウズラタマキビ)のみで特徴づけられ、マングローブ林全域にわたり、マングローブの枝や葉に生育していた。
Bゾーン
Crassostrea gravitesta (Yokoyama) (カキ)およびNerita SPP. (アマオブネの類)がマングローブの根や幹の下部に生息していたと考えられ、分布範囲はほぼマングローブ林全域にわたる。
Cゾーン
Batissa bihokuenshis Matsuoka (バチッサ),Terescopium cf.schencki (Hatai and Nisiyama) (センニンガイ),Terebralia SPP. (マドモチウミニナの類), Chicoreus (Rhizophorimurex) SPP.(クリイロバショウの類), Geloina SPP. (ヒルギシジミの類), および Ellobium yatsuoensys Tsuda (オカミミガイ)などの内・外生種で構成される。このゾーンの貝類は、マングローブ沼内の泥・砂底に生息していたと考えられる。
Dゾーン
Striarca SPP. (ホンミミエガイの類), Anadara (Hataiaruca) SPP. (カケハタアカガイの類), Hiatula minoensis Yokoyama) (ミノムラサキガイ), Cultells izumoensis Yokoyama (イズモノアシタガイ), Clementia japonica Masuda (フスマガイ), Cerithidea (Cerithideopsilla) SPP. (ヘナタリの類), Vicarya SPP. (ビカリアの類), Vicaryella SPP. (ビカリエラの類), Tateiwaia tateiwai (Makiyama) (タテイワウミニナ) および Tateiwaia yamanarii (Makiyama) (ヤマナリウミニナ) などが、マングローブ沼よりも外側の潮線中位から最低潮線の間の環境下で砂泥および泥底に生息したと推定される。 特に、Cerithidea (Cerithideopsilla) SPP. (ヘナタリの類)はマングローブ沼中にも生息し、また Cultells izumoensisYokoyama (イズモノアシタガイ)は、マングローブ沼よりも海側の塩分の高い水深の有る場所でも生息出来る種と考えられる。
ヒルギ科の現生種
オヒルギ Bruguiera gymnorhiza ヤエヤマヒルギ Rhizophara mucronata ヒルギダマシ Avicennia メヒルギ Kandelia candel
このページは、田口栄次先生の岡山県勝田層群からの Geloina および Telescopium を含む貝化石群集
岡山県勝田層群からの Geloina および Telescopium を含む貝化石群集 特に本邦中新世における汽水性
貝類の帯状分布について 瑞浪市化石博物館 研究報告、第8号、7-20頁、(1981)より抜粋させて頂き
翻訳・着色させて頂きました。
特記事項表記された内容は小・中学生を対象に分かり易くする為の解釈された語句であり、論文での専門用語
を省いたことを明記しておきます。


日本最北端のマングローブ沼 1993年9月4日、奄美を訪ねて。
奄美大島の北と南とを結ぶ幹線道路58号線を名瀬から南へ30分。住用村の役場を過ぎ、住用川にかかる橋を渡り、
丘を登っていくと左手に住用湾へ注ぎ込む住用川河口一帯に低木の森が現れる。
ここは、メヒルギ・オヒルギなどの汽水生植物の群生地であり、『マングローブ沼』と言われる沼地である。
川からの淡水と海からの海水が混じり合い、多種多様な動植物の生息する楽園である。
今から約1600万年前、この写真の様な風景が、日本中に見る事が出来たのです。
新生代第三紀中新世の時代、現在の日本を形成した地域が何故この様な熱帯〜亜熱帯地方の環境だったのでしょうか。
それは、田口先生を始めとする多くの学者による研究によれば、当時の日本は、現在の日本地図で見る様な地形と
は全く異なり、岐阜県瑞浪市や岡山県津山市などを代表とした多くの場所が海であり、その上、現在の奄美大島以南
に見られる暖流(黒潮)が、本州のかなり北の地域(北海道の南端)まで注ぎ込んでいた事が知られています。
結果、暖かい海水のお陰で、現在の東南アジアのマングローブに多く見られる現生種の祖先とも言うべき貝類達の
化石が国内各地で採集され、生き証人として私達に当時の環境を教えてくれているのです。
未来の化石発見!!

文頭へ